Acrobat DCで電子捺印する方法

緊急事態宣言をうけて、出勤自粛が要請される中「捺印のために出社するサラリーマン」がネットで話題になっています。紙媒体への印刷を生業とする印刷会社の当事者がこんなことをいうのは利益相反の側面はありますが、紙への捺印が必要とされる商用文書というのは、実はごく僅かです。特に民間の会社と民間の会社の取引(BtoB)や民間の会社と消費者との取引(BtoC)で紙への捺印がないと成立しない契約は本当に少ないのです。

請求書は紙媒体でないといけないという法律はありません。さらに踏み込んでいえばペーパレスの請求書が法的に有効であると法律がわざわざ定めています。そして上記の記事にあるように捺印も必須ではないのです。

とはいえ捺印のない書類は信頼性に欠ける気がするのも日本人の一般的な感性です。Excelのプラグインもありますが、一番便利なのがAcrobat DCのスタンプ機能(捺印)です。実印をスキャンして取り込めば、モニタ上で簡単に捺印が可能です。弊社はこの機能を創業時から多用しています。

① 印章をスキャンして画像ファイルとして保存

② Acrobat DCを起動→ツールバーを選択

③ スタンプを選択してクリック

④  カスタムスタンプを選択してクリック


⑤ 作成をクリック


⑥ スキャンした印章画像を選択してOK


これで設定はOKです。あとは捺印したいときに下記をクリックすれば作成した印鑑をPDFに押せます。

上記のショートカットアイコンがない場合は、ツールバー上で右クリックすることで簡単に追加することが出来ます。一度設定してしまえば、PDFファイルに簡単に任意の場所に任意の大きさで捺印が可能です。請求書・納品書・領収書等をPDFで送信する場合にはこの機能を活用しましょう。