ChatGPT+Canvaで、チラシ作りはここまで身近になりました
ここ最近、ChatGPTの画像生成力は本当に大きく進化しました。
以前の生成AIは、「雰囲気のあるイラストを作る」ことは得意でも、実際のチラシやポスターに使えるデザインを作ろうとすると、文字の扱いやレイアウトで苦労することが少なくありませんでした。
ところが現在は、「こういうチラシを作りたい」と普通の言葉で伝えるだけで、かなり完成度の高いデザイン案を作れるようになっています。
そして、ここからが大きなポイントです。
ChatGPTで作ったデザインをCanvaに持っていき、文字・イラスト・背景などを編集できるレイヤーに分けて、細部を自分で直すこともできるようになりました。
つまり、
ChatGPTでデザイン案を作る → Canvaで仕上げる → PDFにして印刷する
という流れが、専門的なデザインソフトを使ったことがない方にも現実的な選択肢になってきたのです。
今回は、この方法をできるだけ分かりやすくご紹介します。
1.まずChatGPTにチラシを作ってもらう
最初から自分でレイアウトを考える必要はありません。
ChatGPTに、たとえば次のように伝えてみます。
地域の夏祭りのチラシを作ってください。
A4縦型。家族連れ向けで、明るく親しみやすい雰囲気。
タイトルを大きくして、日時・場所・イベント内容が分かりやすい、すっきりしたデザインにしてください。
これだけでも、チラシの土台になるデザインを作ることができます。
出来上がった画像を見ながら、
- 「もう少し落ち着いた色にしてください」
- 「タイトルをもっと目立たせてください」
- 「写真を入れる場所を大きくしてください」
- 「情報量を減らして、すっきりさせてください」
などと頼めば、何度でも修正できます。
白紙の状態からデザインを考える必要がなく、完成イメージを見ながら考えられる。
これだけでも、チラシ作りのハードルはかなり下がります。
2.ここが重要!ChatGPTの画像をCanvaに渡して編集できるようにする
初めてこの方法を試す方が、一番知りたいのはおそらくここでしょう。
ChatGPTで作ったチラシは、そのままでは基本的に一枚の画像です。
そのため、普通に画像として扱うだけでは、「タイトルだけを書き換える」「イラストだけ少し右へ動かす」といった編集はできません。
そこで利用するのが、CanvaのMagic Layers(マジックレイヤー)です。
Magic Layersは、一枚になった画像をAIが解析して、文字・イラスト・背景などを編集可能な要素に分けてくれる機能です。
ChatGPTで作った画像をMagic Layersへ渡す方法は、大きく分けて2通りあります。
方法A:ChatGPTから直接Canvaへ渡す
まず押さえておきたいのは、この方法では自分でCanvaを先に開いたり、画像を保存してCanvaへアップロードしたりする必要はないということです。
ChatGPTとCanvaの連携機能を使って、ChatGPT上から直接Canvaへ渡します。
STEP 1 ChatGPTでチラシ画像を完成させる
まず通常どおりChatGPTでチラシを作成し、気に入るところまで修正します。
STEP 2 ChatGPT上で「Canvaで編集できるようにして」と指示する
完成した画像が表示されている同じChatGPTの会話で、次のように入力します。
この画像を、編集可能な @Canva デザインにしてください。
ポイントは、ここでもChatGPTに文章で指示するだけということです。
CanvaのアプリがまだChatGPTに接続されていない場合は、@Canvaを指定した時点でCanvaとの接続を求められることがあります。その場合は画面の案内に従って、ご自身のCanvaアカウントを接続します。
STEP 3 ChatGPTからCanvaへ画像が渡される
Canvaとの接続ができていれば、ChatGPTで生成した画像がCanva側へ渡されます。
このとき、CanvaのMagic Layersが一枚の画像を解析して、文字・背景・イラストなどを編集できるデザインへ変換します。
つまり、この方法では「画像をダウンロード → Canvaを開く → アップロード」という作業を自分で行う必要がありません。
ここが、これまでの画像編集との大きな違いです。
STEP 4 ChatGPTに表示されたCanvaデザインを開く
処理が終わると、ChatGPTの画面内にCanvaで作成されたデザインへの案内やプレビューが表示されます。
そこからCanvaでデザインを開きます。
ブラウザーなどでCanvaの編集画面が開き、先ほどのチラシが編集できる状態になっていれば成功です。
STEP 5 Canvaでレイヤーを確認する
Canvaが開いたら、チラシのタイトルやイラストなどをクリックしてみてください。
たとえば、
- タイトルだけを選択する
- 文字を書き換える
- イラストだけ移動する
- 不要な飾りを削除する
- フォントや色を変更する
といった操作ができれば、Magic Layersによってレイヤー化されています。
「ChatGPTで作る → ChatGPT上で @Canva に渡す → Canvaが開く」
これが、直接連携を使った場合の一連の流れです。
方法Aを一言でまとめると
ChatGPTで生成
↓
ChatGPTに「編集可能な @Canva デザインにして」と指示
↓
Magic Layersでレイヤー化
↓
表示されたCanvaデザインを開く
↓
Canvaで編集
Canvaを自分で先に開く必要はありません。
方法B:画像を保存して、Canva側からMagic Layersに読み込ませる
もう一つは、従来型の方法です。
ChatGPT上にCanva連携が表示されない場合や、連携を使わずに作業したい場合はこちらを使います。
こちらは先ほどとは逆に、ChatGPTの画像をいったん保存して、自分でCanvaを開きます。
STEP 1 ChatGPTで完成した画像を保存する
ChatGPTで作ったチラシ画像を、パソコンやスマートフォンに保存します。
Magic LayersではPNGまたはJPGを使用します。
STEP 2 Canvaを開く
Canvaを開きます。
ここでは2つの方法があります。
- Canvaのホーム画面から「Magic Layers」を選ぶ
- A4などのデザインを新規作成し、そこへ画像をアップロードする
STEP 3 ChatGPTで保存した画像を選ぶ
Canvaのホーム画面からMagic Layersを使う場合は、「メディアを選択」から先ほど保存したPNGまたはJPGを選択します。
Canvaの編集画面から行う場合は、左側の「アップロード」から画像を読み込み、ページ上へ配置します。
STEP 4 Magic Layersを実行する
編集画面に画像を配置した場合は、その画像を選択します。
続いて、編集ツールバーから「編集」→「Magic Layers」を選択します。
Canvaが画像を解析し、一枚だったチラシを編集可能な複数の要素へ分解します。
STEP 5 Canvaで編集する
処理が終わったら、タイトルやイラストをクリックしてみましょう。
個別に選択できればレイヤー化されています。
ここからは普通のCanvaデザインと同じように編集できます。
2つの方法の違いは、実はとてもシンプルです
| 方法 | 画像の受け渡し方 |
|---|---|
| ChatGPTから直接Canvaへ | ChatGPTで「@Canvaで編集可能にして」と指示する |
| Canvaから読み込む | ChatGPT画像を保存し、自分でCanvaへアップロードする |
最終的には、どちらもCanvaのMagic Layersで編集可能な状態にして、Canvaで仕上げるという点は同じです。
ChatGPTとCanvaの連携が使えるなら方法Aが手軽です。
もし連携がうまくいかなければ、方法Bを使えば同じように作業できます。
Magic Layersがうまく分けてくれない場合は?
Magic Layersは便利ですが、どんな画像でも完全に分解できるわけではありません。
特に、写真のように非常に複雑な画像や、たくさんの素材が重なったデザインでは、一部が一緒の要素として認識されることがあります。
その場合は、無理にすべてをレイヤー化する必要はありません。
背景部分は一枚の画像として残し、重要なタイトル・日時・住所・価格などの文字だけCanvaで新しく入力し直す方法でも十分です。
むしろ印刷物の場合、この方法には大きなメリットがあります。
電話番号、日時、価格、住所などの重要な情報を、自分で入力して最終確認できるからです。
AIが生成した文字については、見た目が正しくても誤字が含まれていないか必ず確認してください。
最初から「レイヤー化しやすいチラシ」をChatGPTに作ってもらうのもコツ
ChatGPTに画像を作ってもらう段階で、
後からCanvaで編集しやすいように、背景・タイトル・写真・イラスト・装飾の区切りが分かりやすい、シンプルなレイアウトにしてください。
と伝えておくのもおすすめです。
装飾を詰め込みすぎず、要素同士がはっきり分かれているデザインのほうが、その後の編集もしやすくなります。
ChatGPTでは完成品を一発で作ろうとするより、「優秀なデザインの下書きを作ってもらう」と考えると、とても使いやすくなります。
3.Canvaで自分のチラシに仕上げる
レイヤー化できたら、ここからはCanvaで細部を整えていきます。
特に確認してほしいのは、次のような情報です。
- イベント名
- 開催日時
- 住所・会場名
- 電話番号
- メールアドレス
- 料金
- QRコード
こうした情報は、AIに任せきりにせず、人間が最後に確認することが大切です。
デザインの雰囲気やレイアウトはChatGPTに手伝ってもらい、正確さが必要な部分はCanvaで自分で仕上げる。
この役割分担が、現在のAIを使ったチラシ作りではとても実用的です。
4.完成したら印刷用PDFにする
デザインが完成したら、CanvaからPDFを書き出します。
この段階では、特に次の点を確認してください。
- 文字や写真が用紙の端に近すぎないか
- 住所・電話番号・日時などに間違いがないか
- 写真の画質が極端に粗くないか
- 用紙の端まで色や写真を入れる場合、必要な範囲まで画像があるか
Canvaには印刷向けのPDFを書き出す機能があります。
「デザインできないからチラシは無理」が変わりつつあります
少し前まで、きちんとしたチラシを作ろうと思えば、Illustratorなどの専門ソフトを覚えるか、デザイナーに依頼するのが一般的でした。
もちろん現在でも、本格的な広告物や高度なデザインにはプロの技術が必要です。
ただ、自治会のお知らせ、PTAの広報物、地域イベント、店舗の案内、サークルの募集チラシなどであれば、ChatGPTとCanvaを組み合わせることで、一般の方でも「自分で作ってみよう」と思えるところまでハードルが下がってきました。
作業の流れをもう一度まとめると、
- ChatGPTにチラシのデザインを作ってもらう
- 気に入るまでChatGPTと会話しながら修正する
- Canvaへ渡してMagic Layersで編集可能にする
- Canvaで文字・写真・配置などを仕上げる
- PDFにして印刷する
という流れです。
以前なら「デザインソフトの使い方を覚える」ところから始めなければならなかった作業が、今では「こんなものを作りたい」とAIに伝えるところから始められます。
ただし、「画面できれい」と「きれいに印刷できる」は少し違います
ここは印刷会社として、ぜひ知っておいていただきたいところです。
パソコンやスマートフォンの画面できれいに見えるデータでも、そのまま印刷すると、
- 写真がぼやける
- 断裁したとき端に白い部分が出る
- 大事な文字が仕上がり位置に近すぎる
- 想像していた色と印刷結果が違う
といった問題が起きることがあります。
プリントエクスプレスでは、これまで数多くのお客様の印刷データを扱ってきました。
特に、Canvaなどで一般のお客様が作成されたデータを、実際にきれいに印刷できる状態へ整えるノウハウを蓄積しています。
「自分で作ってみたけれど、このデータで本当に印刷できるのか分からない」という場合も、必要に応じてデータを確認し、印刷に適した状態へ調整します。
デザインを作るところまではChatGPTとCanva。
きちんと紙に仕上げるところはプリントエクスプレス。
そんな使い方をしていただくのも、これからの印刷物制作の一つの形だと考えています。
まずは一枚、作ってみてください
AIを使ったデザインというと難しく聞こえるかもしれません。
でも実際には、「こんなチラシが欲しい」とChatGPTに話しかけるところから始められます。
そこからCanvaへ持っていき、タイトルを直したり、写真を交換したり、少しレイアウトを調整したりする。
一度この流れを経験すると、「これなら自分にも、それなりの印刷物が作れそうだ」と感じる方は少なくないと思います。
そして最後の「ちゃんと印刷できるデータになっているか」という部分は、プリントエクスプレスがお手伝いします。
ChatGPT+Canvaで、チラシ作りはここまで身近になりました